EP申請で虚偽申告するとどうなる?

日系幼稚園元園長の事例から学ぶ注意点

Employment Pass(EP)申請では、申請内容と実際の雇用条件が一致していることが重要です。

給与や職務内容について虚偽の申告を行った場合、単なる申請却下にとどまらず、罰金や懲役などの刑事罰の対象となる可能性があります。

今回は、実際にシンガポールで発生した日系幼稚園元園長の事例をもとに、EP申請における注意点についてご紹介します。

虚偽申告とは?

EP申請では、申請書に記載された給与や職務内容が実態と一致している必要があります。

例えば、

  • 実際より高い給与を申告する
  • 雇用実態がないにもかかわらず雇用しているように見せる
  • 支払った給与の一部を従業員から返金させる(キックバック)

といった行為は、不正申請とみなされる可能性があります。

実際に起きた事例

2024年11月、シンガポールに所在した日系幼稚園の元園長が、Employment Pass(EP)申請に関する虚偽申告および給与のキックバックにより有罪判決を受けました。

事件の概要

・外国人教師のEP申請において、実際より高い給与額を申告

・給与は銀行口座へ振り込まれていたものの、その後教師から現金で返金を受けていた

・返金総額は約S$290,000に達した

・実際の給与水準は申告内容と大きく異なっていた

MOMはこれを制度の信頼を損なう重大な不正行為と判断しました。

MOMの判断と処分

本件は Employment of Foreign Manpower Act(EFMA)違反として扱われ、最終的に元園長には懲役20週間(約5か月)の実刑判決が言い渡されました。

この事例は、

「帳簿上だけ給与を支払っているように見せる」

「後から返金を受ける」

といった行為も違法となることを示しています。

企業が注意すべきポイント

EP申請においては、

1. 給与は実際に支払う

申請書に記載した給与額と、実際に支払う給与額は一致している必要があります。

2. キックバックは認められない

給与支払い後に従業員から返金を受ける行為は違法となる可能性があります。

3. 書類と実態を一致させる

雇用契約書、給与明細、銀行振込記録などは整合性が取れていることが重要です。

4. 短期的な承認よりも適正な申請を優先する

申請時だけ条件を整えるのではなく、更新時や将来の監査にも耐えられる運用が求められます。

まとめ

Employment Pass制度は、企業と外国人材双方の信頼の上に成り立っています。

給与や雇用条件に関する虚偽申告は、申請却下だけでなく刑事責任につながる可能性があります。

EP申請を行う際は、制度に沿った適切な申請と運用を心掛けることが重要です。

SG Visa Globalでは、EP申請に関するご相談や制度の確認について日本語でサポートしています。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

出典:
CNA – Former Japanese kindergarten principal jailed for faking teachers' salaries to get employment passes